Interview

OVA「WILD ADAPTER」-航KOU- キャストインタビュー

森川智之様、石川英郎様

OVA「WILD ADAPTER」-航KOU- キャストインタビュー①

――収録を終えてのご感想をお願いします

時任稔役・石川英郎さん(以下、石川):
久々の久保田と時任でしたが、もう何年もやっているので家に帰って来たような気持ちです。特に新しいことをするわけではなく、 懐かしいような当たり前のような、そんな環境があることの素晴らしさを感じつつ演じさせていただきました。

久保田誠人役・森川智之さん(以下、森川):
石川さんも仰っているように久しぶりの収録でしたが、物語がクライマックスだったこともあって、あっという間に終わってしまいました。もう20年近くになりますが、改めてこんな素敵な作品にずっと携わらせていただけて嬉しいです。たまに呼ばれて、こうして久保田と時任をさっと演じられることを幸せに感じました。次はいつになるのか、今から楽しみです。

――印象に残っているシーンを教えて下さい。

石川:今回は木場を中心に話が進んでいったのですが、結局その木場を久保田と時任が二人で……というシーンが衝撃的でした。原作と共通して言えることですが、自分もいつ死ぬか分からない立場だということは久保田も絶対に分かっていて、でもその中で守るべき相手・時任が現れた……こういった流れがこの作品のテーマに繋がっていると思うんですよね。また、このシーンに至るまでの過程で「久保田って本当に時任以外のキャラクターはどうでもいいんだな」というのが改めて見えたのも面白かったです。

森川:長く付き合っているストーリーなので、時間が経つとまた見え方も変わってきますが、今回の木場のストーリーは儚くて切なくて好きです。この作品は、生きること・死ぬことを真面目に見せてくれるところがいいですね。生を語るには必ず死が伴ってくるんだなと感じさせてくれます。そして航には、皆さんが好きな「このまま沈んじゃおっか」という台詞のシーンもあります。間など細かなニュアンスにこだわって収録しましたので是非聞いてみてください。

――発売を待っているファンの皆様へメッセージをお願いします。

石川:本当にお待たせしました。何年お待たせしたか分からないくらいですが(笑)。やっと発売して「これで終わりか」と思わるのも寂しいので、また何か皆さんと一緒にやれたらいいなと思います。それまではこのOVAを何度も見直して『WILD ADAPTER』の世界に浸っていただければと思います。

森川:のんびりめにやっている役者陣とスタッフ陣、僕はこのゆっくりしたペースが好きです。このペースにファンの皆さんがついて来てくださるのは、ひとえに作品の魅力だと思っていますので、これからも応援していただけたら嬉しく思います。まずは禅を見て、そのあと航……と作品を楽しんでいただけますと幸いです。

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OVA「WILD ADAPTER」-航KOU- キャストインタビュー

近藤隆様、伊藤健太郎様、関俊彦様、辻親八様、小杉十郎太様

OVA「WILD ADAPTER」-航KOU- キャストインタビュー②

――収録を終えてのご感想をお願いします

木場治役・近藤隆さん(以下、近藤):
上巻からしばらく時間を置いての収録となりましたが、すんなりとWAの世界に戻ってくることができました。 長く関わってきただけあって、肌になじんでいるものだなぁと味わえる、リラックスした収録になったと思います。

神田龍之介役・伊藤健太郎さん(以下、伊藤):
久しぶりのアフレコになりましたが、すんなり作品の世界に帰ってくることが出来ました(笑)。 年少組3人組のバランスが好きなので、もっと日常のシーンを演じたくなりました!!

鵠(こう)役・関俊彦さん(以下、関):
下巻(航-KOU-)は、最初から緊張感いっぱいのスタート。上・下巻を通して、はじめて見た人にも判りやすく、 なおかつ「W・A」の魅力をつめこんだ作品になっていると思いました。

葛西蛍一郎役・辻親八さん(以下、辻):
久し振りでした。懐かしかった。葛西はやはり、渋くやりました。

真田役・小杉十郎太さん(以下、小杉):
久々の収録、楽しかったです。 それにしても、登場人物の個性が強くて濃いですね。

――発売を待っているファンの皆様へメッセージをお願いします。

近藤:リラックスしながらも、気合を入れて収録にのぞめました。 お待たせした分、良い出来に仕上がっていると思います。 僕自身も完成を楽しみにしておりますので、ぜひ期待してくださいませ。

伊藤:お待たせしました!皆様待望の下巻でございます! 期待を裏切らないクオリティだと思いますので、上巻ともども、作品世界を楽しんで下さいね!

関:とにかく、長く応援して下さっているファンの方が、たくさんいるこの作品。原作ファンにも楽しんでもらえたら、嬉しいです!

辻:相変わらずかっこよい作品です。お楽しみください。

小杉:思いきり楽しんで下さい!熱くてクールなWILD ADAPTERを!!

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OVA「WILD ADAPTER」-禅ZEN- キャストインタビュー

森川智之様、石川英郎様、関俊彦様、近藤隆様、伊藤健太郎様

OVA「WILD ADAPTER」-禅ZEN- キャストインタビュー

――初めてのOVA化について、そして収録を終えての感想は?

久保田誠人役・森川智之さん(以下、森川):
久しぶりに久保田を演じることができて楽しかったです。収録前は不安でしたが、皆さんと一緒にやっていく中で、助けてもらいながら、何とか終わってホッとしています。今回のOVAは、原作の雰囲気やイメージそのままにアニメになっていて、嬉しかったです。早く皆さんに見ていただきたいなと思っています。

時任稔役・石川英郎さん(以下、石川):
この役をいただいてから10年以上経ちますが今回、『WILD ADAPTER』としては初の映像化ということで感慨深いものがあります。ただ、OVAはコミックス第6巻の内容が中心に描かれているので、僕はずっと捕まっているなあと(笑)。でも1巻じゃなくて良かったです。「う、うう」しかしゃべってないから(笑)。収録はもちろん楽しかったです。

鵠(こう)役・関俊彦さん(以下、関):
この作品は峰倉かずや先生の書かれるセリフや言葉の一つひとつが粋というか、洒落ていて、胸に刺さるんですよね。そんな素晴らしいセリフが映像と音声になることで、更に見てくださる皆さんに刺さるような作品になったらいいなと思いながら、また自分自身も楽しみながらやらせていただきました。

木場治役・近藤隆さん(以下、近藤):
僕はドラマCD6巻からの参加ですが、それからでも既に5年経っていて。「こんな感じだったけど、どうだったかな?」とみんなで答え合わせするよう、なテスト収録をしました(笑)。今回、映像という形で皆さんに作品をお届けできることが嬉しいです。

神田龍之介役・伊藤健太郎さん(以下、伊藤):
僕も近藤君と同じく、途中参加の形ですが、ファンの方に長く支持されて、いろいろな展開をしてきた作品に参加できたことをうれしく思うのと同時に、OVAが6巻をフィーチャーした内容でよかったなと。ねっ、近藤君?

近藤さん:よかったです! その前だったら出てないですから(笑)。

伊藤:ドラマCDの収録の時から、自分の中で印象に残っていたキャラだったので、また演じられるのはうれしいことです。「~じゃん」の口癖は、実は横浜弁だとヒデさんから教えてもらったことはいまだに覚えてます。

石川:「~べ」も横浜弁だよ。

関:そうだったんだ! 今、知ったよ(笑)。

――ご自身が演じられているキャラクターについての印象と演じる際に心がけたことは?

森川:久保田はひょうひょうとしていて、時任が一緒にいない時は何を考えているか、わかりづらいですね。心の奥底には熱いものがあっても、それを表には出さないし。感情を乗せられないので、低カロリーな燃費のいい、演技プランをさせていただいています(笑)。その分、ヒデのほうが大変なんで……。

石川:僕はいつも高カロリーでやらせていただいてます(笑)。時任はまだ若く、感情の動きが激しいし、叫んだりと大変で。この作品は長い期間関わっているし、要所要所で企画が動くため、役自体は忘れませんが、僕らはどんどん年をとっていくので……加齢って怖いですね(笑)。でも、いくつになっても、時任役を演じられるように、高カロリーで頑張っていきたいと思ってます。

関:鵠も久保田さんと同じで比較的エコカーです(笑)。

森川:時代にマッチしてますね(笑)。

関:久保田と時任に対して、興味と共感を持っていながらも、それを見せないキャラクターなので。 他人行儀みたいな距離感や雰囲気をキープしなくてはいけないのが難しいです。

近藤:木場も燃費がいいほうです(笑)。でも下巻では高カロリーになると思います。
木場は今、年少組のリーダーですが、元リーダーだった久保田に対して、乗り越えたいという焦りや特別な感情があるので。そういった面と、龍之介や修司と一緒にいる時の日常シーンのギャップを見せられたらいいなと思って演じています。

伊藤:僕はヒデさんと同じ高カロリー組です(笑)。
神田は思春期の頃からチームを組んでいた仲間達と一緒に大人になって、今はヤクザの世界に身を置いていて。年少組の中では明るいほう担当なので、木場がピリっと引き締まるほど、神田は場を和ませて周りとのバランスをとらなきゃいけないなと。あとは横浜弁に注意しながら演じました。

――ご自身のキャラの見どころや印象に残ったシーンやセリフは?

森川:原作の1番最初の語りからスタートするので、そこは聞いてぞくぞくしたり、「始まるんだ」と僕ら同様にワクワクしてもらえたらいいですね。久保田の過去がわかる回想シーンも多いです。あとはいつも通り、バンバン撃ちまくります。

石川:いつも強いですよね。

森川:その姿から強さや冷徹さ、いらだちなどいろいろな感情を想像してもらえたら。

石川:僕も回想シーンですね。峰倉先生の言葉にはすごく深いものがあって、考えさせられる名言が散りばめられています。時任のセリフにも気持ちを込めて演じました。そこも楽しみにしてください。そして、久保田と部屋でくつろいでいるシーンはこの作品を象徴していて好きです。ああいうシーンがあるからこそ殺伐としたシーンが活きて「WILD ADAPTER」という作品が成立するので。

関:東湖畔は時計も修理できるし、人捜しもできる、幅広い営業を心がけております(笑)。キャラクター同士の生死が絡む緊迫感があるシーンが多い作品ですが、鵠が出てきた時は見てくださる方にホッとしてもらえたらと思います。そこが鵠さんの魅力であり、見どころかなと。また久保田と接するときと、時任と接するときの細かい違いも感じてもらえたら嬉しいですね。

近藤:久保田に向けてアクションを起こすところで、龍之介と話したり、修司を思い出したりと、彼の日常がふっと出てくる瞬間が好きです。また、真田との会話シーンでは意図的に淡々と話していますが、真田に対して何か思うところがあるのがわかるように見えるように意識してやっているので、そんな機微も見てほしいです。

伊藤:修司の最期を看取る回想シーンですね。ドラマCDでも看取ったけど、また杏里を看取るんだなと(笑)。龍之介はほとんど木場と絡むシーンで、仲間達がただ笑えてればいいなと願っているのがよくわかります。ちなみに印象的だったセリフは、アドリブで組員に言った「西小路、最近太ったな」です。

(一同爆笑)

――他のキャラクターの印象的なセリフやシーンは?

森川:久保田はほぼ出ずっぱりでほとんどのキャラクターと絡んでるんいるから、どれか一つ挙げるのは難しいですね(苦笑)。回想シーンも含めて、どのキャラクターとのシーンも印象に残ってるし、好きです。

石川:久保田の銃撃戦は、ドラマCDでは音でしか表現できなかったけど今回、映像で見られるのが楽しみで。収録でまだ完成はしてなかったけど一部カラーの絵も入っていて、銃撃戦を見た瞬間、鳥肌が立ちました。久保田が静かに銃を構えるシーンとかカッコよくて。皆さんもたぶん楽しみだったんじゃないかなと思います。

関:今回出てきた回想シーン全てですね。ドラマの流れの中で、どれも重要なピースであり、あとちょうど僕が出てないところなので(笑)。

石川:僕ら現実組ですからね。

近藤:久保田と時任の穏やかな日常生活のシーンがあるからこそ、繰り広げられるハードな世界とメリハリがついて、アクセントになっていると思います。2人の会話は微笑ましいし、かわいくて、いいなと思います。

伊藤::"犬"を使った効果的な演出ですね。真田が飼う愛犬のエピソードに、木場も犬という言葉にひっかかったり。あと久保田と鵠のやり取りは腹に何か抱えた者同士の、裏を探り合うような会話は大人の雰囲気で、憧れます。いつか僕もあんな会話ができたらと思いました。

――ファンの皆様へのメッセージをお願いします。

森川:イベントでOVA化の発表をした時の皆さんの喜びの反応は、忘れることができないくらい鮮明に覚えてます。今日、収録して本当にOVAになるんだという実感が湧いたし、早く皆さんの元に届けたいという気持ちでいっぱいです。『WILD ADAPTER』は峰倉かずやワールド全開で、キャラ達の紡ぐセリフが奥深く、一つひとつに重みがあって、かみ締めるほど味が出る作品です。キャラクター達が生きていることを感じられる映像に興奮、感動しながら楽しんでください。

石川:10年以上関わってきた作品の初映像化なので、気合が入らないわけがありません!峰倉先生の作品の素晴らしさは絵のスタイリッシュさやカッコよさだけでなく、皆さんおっしゃっていましたが、セリフや内面からも男の魅力が外からも中からあふれ出てくるところだと思います。このOVAを見て、それぞれの男達の生き様を感じてください。そしてOPとEDと書いてあった部分はどうなるのかな?もしかしたら森川さんと僕が歌わせてもらえるのかな? と。この時点では何も決まってないんですけど、皆さんと一緒に期待してます。

関:男同士の絆には上っ面の優しさなんて一切いらないんだぜ、とハードボイルドを貫いている作品だと思います。こんなハードボイルドな作品を映像でがっつり観ることができるのは、気持ちがいいと思うので、ぜひ初めての方にも観て頂けると嬉しいです。下巻はさらにハードな展開になります。上巻ともども楽しみに待っていてください。

近藤:コミックやドラマCDからのファンの皆さんには待ちに待った映像化だと思うし、僕らも久しぶりに再会できてうれしいです。男くさくて魅力的なキャラクター達はしゃべるだけでも雰囲気がありますが、動くことでさらに存在感やカッコよさが出ているはずです。こんなにハードボイルドな世界観は日常生活では絶対に味わえないし、きっと刺激的に感じてもらえると思います。ファンの方も初めましての方もこのOVAで刺激的な男の世界に触れてみてください。

伊藤:骨太で重厚な作品に参加できたことは個人的にもうれしいです。収録でも10年以上かけて演じているキャストの皆さんによって、キャラクター達が熟成されているのを肌でひしひしと感じました。OVAは皆さんのご期待に添える映像とドラマになっていると思います。僕もこの作品に途中から触れましたが、その魅力にすっかり心をわしづかみにされたように、まだ『WILD ADAPTER』に触れたことのない方もわしづかみされてください。そして下巻では、上巻以上に龍之介と木場の見せ場もあります。僕ら年少組もよろしくお願いします。

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商品情報

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リミテッドエディション -禅 ZEN-

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リミテッドエディション -航 KOU-

2015年9月30日発売

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各巻9,500円+税
発売元・販売元:
フロンティアワークス

Illustration:峰倉かずや
©峰倉かずや・一迅社/WILD ADAPTER製作委員会 2013